販売員視点を持ったMD

はじめまして!

文章上でもまずは元気に自己紹介から!

東京の某レザーグッズメーカーでMDを担当してるNaruと申します。

1993年生まれで、三代東京生まれ東京育ちの江戸っ子です。

販売員からキャリアをスタートし、営業を経て、現在自社ブランドやライセンスを含め3つのブランドのMDを担当しています。ちなみに男です。笑

Top Seller StyleではMDについて語られることはあまりなかったかと思うので、「MDとはなんだ!?」というところから販売員と営業を経験した僕なりのMD論を書かせていただきますのでしばしお付き合いくださいませ!(販売員視点のMDの意見聞きたいと思うから書けよって主宰の四元さんから脅されました(泣))

 

さて、このTop Seller Styleは現役販売員の方が多く読んでいるってことで「MDって実際本社でどんなことしてんの?」っていう疑問がある人も多いかと思います。僕もそうでした…

MDって何?

知ってるよ!って方は読み飛ばしていただいて…MDとはマーチャンダイジングの略です。よく初めて会った人に仕事何してるの?って聞かれると凄く困ります。だって通じないんですもん。笑

さらに企業によってMDの権限や見る範囲は違うことも多いです。

一般的にMDというと・・・

“消費者の欲求・要求に適う商品を、適切な数量、適切な価格、適切なタイミング等で提供するための企業活動のこと。「商品政策」「商品化計画」。”(Wikipedia参照)

 

とありますね。

はい、その通りです。おっしゃる通りです。

 

さらに具体的に説明しますね。

MDには基本の考え方と言われている5つの項目があります。

 

①適所

②適時

③適品

④適価

⑤適量

 

噛み砕くと、売れる場所で売れる時期に売れる商品を丁度いい価格でブランドとして会社として損益を計算し、生産ロットを考慮したうえで物量をコントロールしていくということです。

もうね、考えてみれば至極当たり前のことなんです。

アパレルから一回離れて考えると、100円ショップ。

100円ショップって、生活していく上で必要なもの(適品)が生活圏内(適所)で簡単にいつでも(適時)安く(適価)手に入るからお客様は購買に至る。

とこんな感じです。

これら全てをコントロールし、商品とブランドやショップに関わる全ての人のバランサーの役割を果たし、最終的にブランドとして、会社として利益を出します。デザイナーから営業、販売員、生産管理まで全ての人と密接に関わっていきます。

なので、あらゆる部署の人を巻き込み、動かすのがMDの大変なところでもあり、醍醐味でもあります。

この「人を動かす」というスキルが物凄く重要になってくるのですが、この話はまたいつか…笑

 

ただ、販売員もMDも変わらないのはお客様のために”というマインドです。

常にお客様のことを想像します。

 

というわけで、さらにMDという職業を掘り進めていきましょう!

適品を作るためには適所が大切

売れない商品作ろうとする人なんていないですよね?みんな売れる商品を作りたいんです。ただどんなモノを作ったら売れるかが分かるなら苦労しませんし、わかっててヒット商品を連発しているならそれはおそらく超能力者です。笑

超能力者ではない我々凡人はひたすら地道なマーケティングとブランディングをしていくしかないんです。笑

つい開発する商品やセレクト商品から考えてしまいがちな商品計画ですが、ここからスタートすると個人的な意見やセンスが少なからず入ってしまうので、売れても売れなくても“まぐれ”になってしまうんです。

結果を検証する価値もなくなってしまいます。

まず初めに考えなくてはならないのは、そこに来る人を含めた場所からです。

中心となる販路を設定し、そこに来るお客様がどのような人かを緻密に分析します。

そこに来る人がどれぐらいの年齢層でどれぐらい所得があってどういうライフスタイルでどういう世代を生きてきてどういう趣味嗜好を持っているかなどです。

これって四元さんが常々言っている売場での観察と同じですよね。

 

エリアやショップによってお客様の層はバラバラです。セレクトショップや百貨店はショップごとに商品ラインナップ(価格帯を含めたアイテム構成)を、直営店の場合は置く商品を店舗ごとには変えられないので、一番モチベーションの高い店舗を中心に商品計画をしていきます。

だから毎日販売しているスタッフにはヒアリングをするべきだし、MDは店頭に出向いてお客様を知るべきだと考えます。ここを見誤ると売れる商品はできにくくなります。

最後に

四元さんもおっしゃってますが、モノはお客様の抱える問題を解決するツールです。

そのツールを作る・セレクトする時にただ個人的にカッコいいからとか可愛いからでモノ作って、その後どこで売ろうかなんて考えてたらそのモノが本来解決すべき悩みを抱えているお客様がたくさんいる場所に届かないですよね。売れるモノも売れないですよね。

 

というわけで軽い自己紹介とMDって何をしてるの?から僕の考え方まで書いてみました。

MDってホントに人それぞれなんですが、当たり前のことをするのがMDなんです。

次回もMD論!と行きたいところなのですが、1月に行われたメンズファッション最大の展示会Pitti Uomoに行ってきたので近年の状況についてレポートついでにいろいろとお話しますね。

それでは!!

 

 

 

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Naru
About Naru 46 Articles
1993年生まれ。三代東京生まれ東京育ちの江戸っ子。都内某レザーグッズメーカーにて販売、営業を経て現在3つのブランドのMDを担当。販売員時代では入社3ヶ月で某都内百貨店自社ブランド売上の過去最高売上を記録。 販売員目線とクリエイター目線で商品面・売場面においてバランスの良いMDを構築。仕事において大切にしていることは、関わる人に気持ちよく仕事をしてもらうこと。これを基に転がされるように見せながら最終的に自分のやりたいことを遂行し転がしていく。