「どうやったら顧客様を増やすことができますか?」と後輩から聞かれたらどう答えますか?

こんにちは、水曜日のタニグチレイです。

もう間も無く4月ですので皆さんはひとつ先輩になるはずです。
新入社員が研修を終えた後に皆さんのお店に配属されてくるかもしれませんから楽しみですよね。

と同時に色々なことを教えなければならないでしょうし聞かれることでしょう。

「どうやったら顧客様を増やすことができますか?」
もしかしたらいきなりこんなことを聞かれるかもしれません。

なかなか答えに困る質問だと思いますが純粋に聞かれることも想像できます。
どのように答えますか?

答える前にまずは改めて顧客様との関係性を考えてみましょう。

ブランドとしてもお店としても避けるべきは顧客様の来店やお買い上げが無くなること

すでに数年のお付き合いになる顧客様がおられるとしても最初のきっかけがあったはずです。

「なぜ来店されたのか?そしてなぜお買い上げになられたのか?」

いつも来てくださる顧客様に聞いてみたことありますか?

特に最初の「なぜ来店されたのか?」はその後の利用状況にも関係してくることもあります。

例えば

◯◯様(40代男性)

・平日の夕方から晩にかけてA店をよく利用
・土日は昼過ぎから夕方にかけてB店をよく利用
・A店ではビジネスで身につける商品の購入が多い
・B店ではプライベートで身につける商品の購入が多い
・同ブランドのオンラインで購入した履歴はなく店舗での購入のみ
・初めての来店はA店で営業に必要なネクタイをお買い上げ

勤務しているブランドは男性の仕事着も普段着も扱っているお店と仮定しています。

この場合

・会社としては経営するA店とB店の2店舗で普段必要になる衣類やそれに関連する多くを購入していただいている顧客様
・登録された住所からすると住まいはB店が最寄りで立ち寄る日にちや時間帯から推測すると勤務地の最寄りがA店
・仕事は平日で常に遅くまで残業をすることはなく土日が休みと思われる
・オンラインの購入は無いため自分の目で確かめたり販売員のアドバイスを求めていると考えられる
・ネクタイの購入後どちらのお店もよく利用してくれていることからブランドやお店に対して信頼をしてくれている

このように考えてもお客様像として大きなズレはないでしょう。

ただこれはお客様に直接聞けない立場であったとしたらデータから推測することになります。
しかし店頭にいる販売員ならすぐに聞けることですよね。

それこそ直接「うちの他のお店にも行かれたことありますか?」
A店の販売員なら「お仕事用のもの以外にも見て行かれませんか?」
B店の販売員なら「お仕事着はどんなもの着られているのですか?」

こういった会話で「いや、実は・・・」とどちらであってもA店とB店のご利用を知ることができます。

さらには使い分ける理由やどのスタッフがそれぞれで担当しているのか聞くこともできます。
そこから会話は広がるでしょうしお客様にとってさらに買いやすい環境に店舗間でできるかもしれません。

A店に無いものをB店で購入できるようにしたりポイントがお得になる買い方をそれぞれにご案内したり。

もしもA店の販売員ならB店で買わずにA店だけを利用して欲しいと思いますか?
もしもB店の販売員ならこれからはずっとB店に来て欲しいと思いますか?

ここで大事なのはブランドやお店や販売員を信頼して購入してくれていること。
避けるべきは足が遠のき来店や購入が無くなること。

会社にとっては2店舗も利用してくれている顧客様で場合によってはオンラインの利用もあるかもしれない。
それぞれの店舗にとってはどちらかだけでも買えるのにわざわざ目的を分けてまで利用してくれているので必要性や好みの提案がしやすくなるかもしれない。

そう考えたらお店の都合や希望を言っている場合では無いですよね。

お客様のために買いやすいと思える情報と環境の提供をすることは顧客化に繋げるために必要なひとつ

もう1つは「なぜお買い上げになられたのか?」でしたね。

これは今までトプセラの記事を読んできている皆さんなら大丈夫でしょう。

今回の例えで挙げたお客様の場合は一番最初は営業に必要なネクタイでした。
営業先はどんなところでなぜ必要になったのかを聞き出しネクタイをしていくことで誰にどんな印象を持ってもらいたいのか?
など提案できたとしたらお買い上げいただきさらにはその後も来ていてだいていると考えられます。

ここら辺は今回ちょっと端折りますね(笑)

顧客様ひとりひとりをいざ考えてみると関係性はいろいろあるはずです。

同ブランドで複数店舗ある会社に勤務しているならばデータとして残されている履歴や頻度などを参照して活用する。
それとは別で店舗でも管理しているならばDMやハガキなどのアプローチを工夫して活用する。

会社はお客様が買いやすいと思える情報を提供してお店と販売員はお客様が買いやすいと思える環境を提供する。

冒頭の「どうやったら顧客様を増やすことができますか?」の答えのひとつ。
その先は販売員ひとりひとり特徴や強み、個性など発揮していくのもいいと思います。

来店が増えてきているこの時期に改めて顧客様との関係性を考えてみてください。

興味を持たれた方はぜひこのTopseller.styleでお付き合いください。
では、また来週。

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谷口玲
About 谷口玲 221 Articles
1976年3月生まれ。 販売員歴18年。 メンズはヨーロッパ系デザイナーズセレクトショップと英国デザイナーズブランド、レザーグッズブランドで販売。 レディースはミセスセレクトショップとドメスティックデザイナーズブランドで販売。 今まで大阪、神戸、京都、広島、札幌、東京、横浜などの百貨店を中心に店頭に立ち現在はフリーランスの販売員。