はい、こんにちは。kazです。
斉藤さん
マネキンフェチですか(笑)
このくらい突き詰められる
からこそVMDが務まるのだろう
現役の発信は重みがありますね https://t.co/E7e7ezvcUg— みどりのおうち (@midorinoouti) March 21, 2019
先週の記事に対してこんなのいただいたのでせっかくならばと今週はアトモスフィアの一部であるマネキンについてブランドが選定するプロセスやどの様にして改造するのかなどをフェチらしく書きます!
気持ち悪いおっさんやな。と、思われる事間違いなしの今回の記事も恐れずに進みます 笑笑
それでは、スタート!
マネキンがアトモスに与える影響
それはそれは甚大です。
メンズは国産だとそこまで大差は無いですがレディースに至ってはそれこそ腐る程種類やポーズがあり、どれを選ぶかで着こなし方をやシルエットに影響してきます。
また、塗装などのマネキン自体の見た目の影響も大きく、どこかのあのマネキンのように赤色などの目を引くものをアイコンとしているところもありますね。
更に店舗の目立つ場所に設置される事もあり、什器などよりもアトモスに占める割合は高くなります。
その為、トレンドから外れたマネキンや経年劣化による汚れや破損は店舗のイメージを損なう大きな要因になるので要注意!
早めのメンテナンスを心がけましょう。
じゃあ、どうやって選定されているの?
それはですね…。担当者の趣味です!
嘘です。すいません。
ですが、多少好みは反映されると前提して、真面目に選定する基準としては以下のポイントがあります。
・ブランドの特徴にフィットするもの
・スペック的に合うもの
・店舗面積に合わせた大きさ(ポーズ含む)
・取り扱いやすさ
・レギュレーションに沿うもの
こんな感じで選定してます。
まず1つ目のブランドの特徴にフィットするものですが、例えばパンツをブランドの軸としているような場合はパンツのラインが1番綺麗に出るものや、ジャケットを軸にしていればジャケットを綺麗に着こなすものと、いうように選定していきます。パンツの場合であれば足のポーズが、ジャケットであればバストの大きさ、形、位置と肩幅と、肩周りの肉付きなどが着こなしの際に影響を与えるのでそのあたりを特に注意して選びます。
2つ目のスペック的に合うものとは、身長、ウエスト、ヒップ、足のサイズです。自ブランドのMサイズが合わなければ綺麗に着こなしてくれませんからね。ただ、ウエストに関しては同じサイズと表記されていてもポーズによって変わるのでポーズごとの試着は必須です。
また、後述しますが多少のサイズ調整は殆どのメーカーで受けてくれます。
後は、身長の高低は印象をかなり左右する要因でですが、一般的にヤング向け(今時ヤングとか使うのかな?)は低く、ミセスや、高価格帯になるほど高くなってますね。
ちなみにその他のスペックでサイズは同じでもヤング、キャリア、ミセスとそれぞれバストトップの位置や大きさは違い、ヒップも同じくです。
まぁ、全てのメーカーでは無いですが意図してターゲット年齢を設定しているマネキンはこのように差がつけてあります。
3つ目の店舗面積に合わせたというのは、昔に比べどこの百貨店もアパレル売り場の面積は縮小傾向にあり、1店舗あたりの面積も比例して小さくなっているのであまり大きなポーズを取るものや、背の高いものは圧迫感があり敬遠される傾向にあります。SCなどでもポーズは小さめが主流ですがその分高さを出すためにステージやテーブルの上に置いたりしてうまく空間とのバランスを取るように工夫されてます。着せ替えるの面倒だけど
なので店舗面積から考えて入店阻害にならないものや、バランス悪いものは避けて選びます。
4つ目の取り扱いやすさはバネやダンパーで支柱から少し浮いて全体をバラさなくても着せ替えができるもの。客数の多い店舗など着せ替えが頻繁に起こるような店舗はこの扱いやすさが売り上げやスタッフの負担などを左右する。
見た目の良さは当然だけれども出来る限り店頭の負荷が少なくなるものを選びたいじゃないか。
さて、最後に5つ目のレギュレーションに沿うものですが、こちらはそのまま規制よって制限を受ける事を指します。
例えば平場でブランドの垣根を超えて統一感を出したいからマネキンはヘッドレスね。とか。
これは什器にも言える事でファサードの什器は概ねH1350以下などが決められてます。
意外と百貨店だけでなくてFBやSCにもありますね。安全面や視認性確保が殆どの場合の目的ですが。
オリジナルでブランドに合ったモノが無い時は?
ありますそういうの。あとちょっとココがこうなら最高なのに…くっ。みたいな。
そんな場合は前述のちょっとしたサイズの調整から大きな改造、本気を出したらマネキンメーカーとタッグを組んでの一から制作するなどもできます。ただ、改造するなどの場合は展開規模や期間などの制約はありますので一概には言えませんが。
多店舗展開するブランドなら大概できますが、1店舗や人の場合は制作コストを上乗せした金額での買取などになると死ぬほど高いです。
マネキンの改造などの型から作る場合は1つのポーズにつき100万以上掛かると言われています。
型をおこさなくても良い程度であればそこまで掛からないのでそのあたりはメーカーと相談しながら進める感じになります。
で、本題の自ブランドに合うモノをどのように選定して足りない部分を調整するか?は、先の例のようにパンツを綺麗にであれば、ヒップ、ウエストの調整をおこない、ヒップ下のシワが出ないようにしたり、ジャケットであれば肩周り、バストの調整で余計なシワや、ラペルが浮かないようにしたりしています。
その他もう少し背を高くしたい、低くしたいなども少しなら可能ですがやり過ぎると短足になったりその逆で足が長すぎてパンツ丈が足りなくなったりするのでご注意を。
ちなみにオリジナルとはマネキンメーカーから見た改造などをしていない自社製品の事を指します。
そんなこんなで、少し長くなってしまいましたがお客様に与える印象のアトモスの中でも変更、修正がやりやすいく、且つ、与える印象が大きいマネキンの事をお伝えしました。
自店のマネキンは自店、自ブランドの印象を良くする役割を果たしているか?を確認してズレているならば変更要望を出して見るのも良いかもしれませんね。
それではまた来週
毎日更新中。
【サイトーのワンポイントVMD222】
ルールプライスPOPなどの細かなモノも、向かって右下に置く。などと、ルールを決めて統一する事でバラバラとした煩雑なイメージにならないようにコントロール出来る。#VMD
— kaz(topseller.styleのVMD担当) (@kazusanvmd) March 26, 2019
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