お客様に与える情報の「違い」を理解すると店頭はもっとECを上手く使える。

トプセラ水曜20時若手枠イーコマース担当の藤村です。

 

みなさんディズニーランドのCMって見た事ありますか?
ああいうテーマパーク系のCMって

・めっちゃ楽しそう
・ワクワクする
・夢の国(ディズニーであれば)

みたいなイメージを見た人にわかせますよね?
ただ実際に行ってみるとそれだけではない訳です。

・めっちゃ楽しい
・混雑
・ワクワクする
・寒い

など。

リアルでは楽しい以外のさまざまな体験も含めて商品価値になっていますが
バーチャル(ここではあえてそう呼びます)では
それらの要素を排して純度を高めた情報(=ブランド価値)をお客様に届けている訳です。

そしてさまざまな商品やサービスはそれらの直接的な商品価値とブランド価値の両方で成り立っています。

 

お客様にとって「店頭だけECだけ」では足りない

先ほどのディズニーの例をもう少し突っ込んで
考えてみましょう。

実際に行くと分かる楽しさは
乗り物に乗る、キャラクターに会う、パレードを見るなど
楽しさの感じ方にもさまざまな種類があります。

一方でCMの場合は見ることによって想像をふくらませ
行った時の楽しさをイメージさせます。

 

同じことが店頭とECの関係性でも言えませんか?
という事です。

同じ商品でもお客様が受け取る情報が店頭とECでは異なります。
具体的には、五感の使われ方が違う訳です。

店頭ではお客様は見るだけではなく触ったり着たり
だけではなくお店の雰囲気や周りのお客様
販売員さんなどいろいろな情報を五感すべてで
感じています。

意識的であろうと無意識的であろうと感じています。
周囲の環境も含め、手に取った商品と向き合っています。

この部分が店頭の持つ購入体験の楽しさを成り立たせている要因でもあります。

 

一方ECでは画面ごしの商品画像、商品説明のみです。
場所は家や電車など様々ですが基本的には一人で
または信頼のおける人と(アドバイスを求めて見せている人なので)
商品画像などのデザインや商品説明による文字情報
などの視覚情報とそこから想起されるイメージのみで商品を感じています。

加えてECサイトが1つのメディアになっている場合は
サイト自体から、またはSNSなどから発信されているそのブランドの世界観を受け取ります。

 

【店頭】
触覚:手触りや着心地
視覚:デザイン、販売員さん、内装など周囲
聴覚:BGM、接客、周囲の声や音
嗅覚:各種フレグランス
味覚:お茶など

【EC】
視覚:デザイン、商品説明、コーディネート、世界観、etc…

店頭とECではここまでお客様の受け取る情報に違いがあるわけです。
これは単純にお店に入った時の話なので、そこから接客に入っていくとまた変わってきます。

店頭の強みとECの強みを活かしきってこそお客様は振り向く

店頭では視覚・聴覚情報を含め、色々な事をいっぺんに伝えられるとも言えますが
情報過多で本当に伝えたい事が伝わらない可能性もあります。

一方ECでは視覚のみを通してでしか伝えられないのは足りなすぎると言えますが
逆に集中出来るので伝わりやすくなる可能性もあります。

リアルだからこそ出来る事、出来ない事
ECだから見せられる事と見せられない事があるので
どちらか片方だけではなくどちらも必須だと言えます。

お客様にとって最適な情報を届ける事が出来るのはどちらなのか。
その時々で変わってくるお客様の状況によって両者を使い分けていく。
お客様との距離が近いみなさんだからこそ出来る判断があると思います。

お客様とのコミュニケーションのカードの1つとして
アプローチの1つとして今回の記事を参考にしていただき
どんな時にECが使えるのかをぜひ考えてみてください。

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藤村淳一郎
About 藤村淳一郎 15 Articles
1990年生まれ。幼いころからパソコンやケータイに囲まれてきたミレニアル世代。現在はアパレルメーカーで自社ECサイトの運営。その前は対百貨店営業として2年間16店舗40名以上の販売員さんとともに仕事をし、その間2店舗の新店オープンと2店舗の退店があったりと現場の濃い部分を経験。またそれ以前のアルバイト時代はカフェとアパレルで合わせて4年間接客業を経験し、お客さんと直に触れ合い販売する事の「楽しさと難しさ」も味わう。仕事以外ではサッカーや音楽・アートそして多くの人と触れ合うことでネット上の画像や動画にはないリアルの素晴らしさを知る。現在ECで販売をしている中で大切にしている事は「お客さんには一番快適な方法で買ってもらう事」。