こんにちは、水曜日のタニグチレイです。
常に店頭に立っているとお客様の欲しいものや必要なものの変化が早いなと感じます。
情報の取得や更新速度が速まっていることでお客様自身でもどんどんと感じ方が変化しているのだと思います。
さらに持っているものや使ったことがあるものが増えていくほどにそれを超えるものとなると難しい。
一方で決してそうではないお客様もかなりいらっしゃいます。
販売で扱うものによってはこちらのお客様の方が多いくらい。
ただそうは言ってもある程度の情報をすでに持った上で来店されますし満足いくものがなければ購入はされない。
店頭に立つ販売員としてはどちらのお客様に対しても的確にかつわかりやすく期待値を超えることが大事だなと考えてしまいます。
しかしなかなか難しい。
ひとりひとりそれぞれ違うわけですから決まった対応や答えなんてありませんから。
ただ普段の対応や接客ではない場合は通常よりもお客様に興味や関心を持ってもらいやすいことがあります。
それは「店舗のイベント」です。
飽和しているかもしれませんがそれでも効果的だと感じることはありませんか?
計画したイベントは「誰のために」「何のために」行うのか?
半年ほど前にこんな内容のことを書きました。
つい先日ちょうど同じようなイベントをやっていたのです。
前回とは違うシューズブランドですが内容としてはほとんど同じ。
イタリアのメーカのようで本国から職人さんをお呼びしてハンドペイントの実演会というものでした。
少し違うのは職人さん以外にもイタリアの方がお二人来ていたので本国の会社の方でしょうか。
百貨店のバイヤーや店長が代わる代わる来てさながら展示会のよう。
その間通訳の方が間に立ち盛り上がっていました。
では、お客様はというと…少し離れた位置からなんだろうなと見ている状態が結構ありました。
状況が思い浮かぶでしょうか?
・職人さんは黙々と実演中→アトリエでするのと変わらない?
・本国の方と百貨店の方との立ち話→ショールームでするのと変わらない?
せっかくの特別なイベントなのに「誰のため」に「何のため」にやっているんだろう?と思わずにはいられません。
決してイベント自体を反対するものでも否定するものでもありません。
なかなかお客様が知ることができないことですからむしろイベントをやれることはとても良いと思います。
だからこそせっかくの時間が限られた1日だけのイベントなのでもう少しお客様に喜んでもらえるものであったら良いのにと感じてしまいます。
お好きな方からしたらどのような方法でどのように仕上がるのか自分の目で見ることができてそれを踏まえた上で世界に一足しかない自分だけの靴を注文できると想像しただけでワクワクするでしょう。
そして届くまでの間に合わせる服や靴下を考えたり探すことで毎日が少し楽しくなり誰とどこに出かけようか想像して計画することも日々のちょっとしたエネルギーになる。
いつもの商品や接客でも同様ですがイベントは対象となる方も目的もしっかりとしてくるので伝わりやすいはずです。
いつもの店舗のお買い物にはない特別感をイベントでは感じてもらうことが大事
当日までの準備は大変で様々な方が携わっています。
当日も思い描いた通りにいかない事だってたくさんあります。
それぞれの役割を果たしていざ当日。
例えば販売員の皆さんは来ていただいたお客様の接客をする事でしょう。
「もともとはこういう状態からまずこうすることによってこうなっていくのでそれを何度も何度も繰り返して出来上がったものを今度はこれを・・・」
というような工程の説明は必要ならば補足で十分。
最大の情報は職人さんの実演という目で見て肌で感じるそのイベントスペースにあるわけですから。
そこはお客様自身で感じ取ってもらって疑問に思うことや不安に思うことは販売員が説明して解消してもらう。
それよりは例えば
・敷居が高く感じるオーダーを安心して体験してもらえる(靴や靴選びで困っていた方は解決できるチャンス)
・特別な一足を手に入れることができる(普段の日常が少し楽しいものになる)
・所有しているものに対しても扱いが変わる(靴への関心が高まるので大切にしたりケアなどにもチャレンジしてみる)
・服装や持ち物が同じでも今までと違って感じる(お気に入りをひとつ取り入れることで気分が変わる)
まだまだ他にもあると思いますがこういった事によって少し楽しい気分になり何か自信に繋がることがあるかもしれません。
「店舗のイベント」はお客様にとって「いつも(毎日)がもう少し良くなる機会」
それだけの効力は十分あるはずです。
ブランドやお店で何かイベントを計画する事があったら少し考えてみてください。
いつも来てくれているお店の顧客様には「いつも(毎日)良くなってもらっている」と思います。
ですが「いつも(毎日)をもう少し良くしてもらう」絶好の機会です。
せっかくやるならお互いに良いものにしたいですよね。
興味を持たれた方はぜひこのTopseller.styleでお付き合いください。
では、また来週。