お客様が店頭で衝動買いする未来は無くなってしまうのか?

こんにちは、水曜日のタニグチレイです。

主宰の四元氏と・・・は、いいか。

皆さんはお買い物をする時は実際に出かけて色々見ながら店舗で買うことが多いですか?
それともネットで調べてそのままネットで買うことが多いですか?

年齢や買うものによっても違うでしょうが本日は少し前に感じたことを書きます。

店頭の販売員の情報とネットで調べた情報の信用度の差は果たしてあるのか?

先日お客様が仕事用のリュックを探しに来店されました。

ある商品の前で立ち止まりスマホで何やら調べていたようだったのでタイミングを見計らって声をかけたのです。

よくよく聞いてみると本来欲しいと思ってきた目的の商品は調べてきていて別にありたまたま目に付いたようです。

「お店に来てみたらなんかすごい良いものもあって迷ってました。」

こう仰るお客様に聞いてみると仕事用のリュックは初めて使うようで決め手がわからない。

そこで目的のものと今回気になったものもを比較しながら接客しました。

今お使いのカバンやなぜリュックにしようと思ったかなど聞き出しながら選んだあとに後悔しないように対応をした。

その中で今までいくつかリュックを使ったことがある自分の経験と色々なブランドのリュックを販売してきた経験と実際に使ってきたお客様から聞いてきた意見を踏まえて。

総合的に判断すると店頭で見つけたリュックのほうが目の前のお客様にとって良さそうでした。
選ぶポイントにしっかりと当てはまっていて何よりも損はないだろうと。

ですからたまたま店頭で見つけた商品を選ぶことは間違いないことを理由とともにおすすめしました。

結果的にはもともと調べていたリュックを購入。

「やっぱりこっち」

それは使ってみたい憧れや使っている自分の姿やスタイリングを想像してある程度決めてきていたんですよね。
最終的にはときめいていた商品の購入にそっと背中を押してあげることで決まり。
ですからお客様が欲しいと思っていた商品を選んでいかれたことに後悔はないでしょう。

なんだか知らないけどたまたま良さそうなものがあったからその場で調べていた。

その時にふと販売員のアドバイスとスマホの情報の信用度の差って人によってどれくらいあるのだろうと思いました。

販売員が店頭で対応する時はお客様の情報を聞きだしながら最良と思われる情報を提案する。
お客様がスマホで検索する場合はお客様が一番知りたい情報を自ら検索して探り当てる。

聞きだしながらなぜ良いのかをおすすめしたことには納得してくれていたが知らないものを選ぶことが正解かはわからない。
だからもともと欲しいと思っていたものを買っていかれる心理は理解できる。

接客後にいつも振り返ってますがスマホからアクセスできる情報に対する信頼度はますます高まっていき疑う余地がないものになっていくのかもしれません。

店頭だからこその見つけた喜びは共有できる

上記のようなことは別に珍しいことでもなく今までも店頭ではあります。

ですがたまたま数日後に別の販売員が対応していたお客様も接客を受けてその後しばらくスマホで調べている光景を同じ売り場で見ました。
その時は購入はせずに帰られたのでさらに検討されるのでしょう。

そんなこともありつい気になってしまいました。

もしも仮にお買い物は全てスマホがコンシェルジュとなり情報にアクセスして完結するのが当たり前になってしまったら?
お出かけした時にたまたまときめくものを見つけて衝動的に欲しくなって購入という行動自体がなくなってしまうのかと考えてしまいます。
(ここまでは大げさかもしれませんが)

例えばネットでものを探したり購入する場合は何かしら自分で検索のワードを打ち込み探し出します。
これはお目当のものにはたどり着きますがその過程でたまたま何か気になるものを見つけることは少ない。

それは広告やおすすめなど他者からのアプローチで受動的に見ることはあれど自分から能動的に反応してクリックしたり再検索することは多くないでしょうから。

たまたま見つけた喜びや衝動買いするような出会いがなくなってしまうのか?

そんなことに派生してつい考えてしまいました。

店頭に立っていると「ふっと」ある商品に引き寄せられるように立ち止まり声をかけるとその商品を手に取りながら楽しそうに話してくれるお客様に何人も出会ってきています。

そしてほぼもれなく「私(お客様)のためにあったもの」であるかのように喜んで買っていってくださる場に居合わせています。

おそらくそんなお客様の未来はそれを着用するたびに気分上々で楽しい時間を過ごせていると信じています。

そういった機会や経験はリアルであるからこそ。
店頭で接客していると販売員として遭遇する場面。
嬉しそうなお客様に出会える場面。

そのためにもっともっとスマホの情報よりも信頼してもらえる販売員にならなければと思います。
たまたま見つけてときめいたものを選ぶことも正解があるとお客様自身に決めてもらえるように。

興味を持たれた方はぜひこのTopseller.styleでお付き合いください。
では、また来週。

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谷口玲
About 谷口玲 221 Articles
1976年3月生まれ。 販売員歴18年。 メンズはヨーロッパ系デザイナーズセレクトショップと英国デザイナーズブランド、レザーグッズブランドで販売。 レディースはミセスセレクトショップとドメスティックデザイナーズブランドで販売。 今まで大阪、神戸、京都、広島、札幌、東京、横浜などの百貨店を中心に店頭に立ち現在はフリーランスの販売員。