こんばんは。
トプセラ水曜若手枠EC担当の藤村です。
さて自分は仕事柄、ファッション業界の情報だけではなく
EC関連の情報も仕入れているのですが、今日はそんな中で見つけた記事で
とても興味深いものがありました。
こちらはタイトル通り、ネットショップを運営されている自分のような人間向けの記事なのですが
その冒頭にこんな一文がありました。
「製品」と「商品」は違うという話もあります。「製品」に対しての意味づけがあって初めて「商品」になるので、意味付けがされないとそもそも買い物の対象にはならないのです。
「製品ではなく商品を売る」とは?
この記事を読んでいる中で初めに頭に浮かんでいたのは
・製品=Tシャツ、パンツ
・商品=〇〇のTシャツ、〇〇のパンツ
のように、ただのTシャツは「製品」でも付加価値として
ブランドや産地などがつけばそれは「商品」となるのでは?
というものでした。
例えば「阿寒湖のまりも」をネットショップで売る場合を想像してみてください。北海道に行き、観光の記念に阿寒湖のまりもは買うかもしれないですが、ネットショップでわざわざ阿寒湖のまりもを買う理由ってないですよね。ですが一般的な考えだと、阿寒湖のまりもは有名だから通販をしようと話が進み、結果全然売れなかったという話はざらにあります。しかし「阿寒湖のまりも」にちゃんと意味付けをすると売れる商品になるんです。
熱帯魚用品屋さんにまりもを卸してもらい、水槽を彩るアクアリウムグッズとして売るのです。北海道のお土産屋さんとは全く違う売り方ですけど、これで通販で阿寒湖のまりもを買う意味が成り立った1つの例ですね。
つまり
・製品=Tシャツ、パンツ
・商品=お客さんが買う意味(=価値)のある製品≠ブランド、産地、有名原料
ということなんですね。
ブランドは付加価値か?
最近いろいろなブランドが立ち上がっています。
全くの新規のものや、かつてあったブランドのリブランディングなど。
ECの普及によって、店舗を構えなくても商品を売ることが出来るようになった事で
より促進しているのだと思います。
これは別に悪いことでは無く、ファッションの多様性であったり
純粋に新しいものが出てくる楽しみなどがありますよね。
しかし、この傾向に偏りすぎてしまう事には大きな落とし穴があります。
それは冒頭にあげたお客さんが買う意味(=価値)からの乖離です。
お客さんにとってブランドや産地、有名原料などが本当に価値のあるものなのか?
という視点が抜け落ちてしまう危険性があるという事です。
従来の付加価値の先へ
では、お客さんにとっての価値とは?
今の小売業界の問題って、ECに顧客が流れてるとか、低価価格帯の物が溢れてる。とかじゃ無いと思うんですよ。
1番困ってるのは「店頭で物の価値と、その価値で顧客の未来を作れる人員」の教育が出来ない。
というか、やり方がわからない事なんですよね。
これは大手も個店も全て同じ。
— ヨツモト リョウヘイ(トプセラ主宰) (@Playtopseller) May 29, 2019
まさにこれが必要なわけですよ。
これは何も店頭の販売員さんだけではなく、自分のようなECで売っている人間も
社内の人間も含めて。