こんにちは!
化粧品販売をしていますひなです
今週もお疲れ様でした
これから土日ですね 気合い入れて頑張りましょう!
前回は「美容部員から見たアパレルの惜しいところ」なんておこがましいテーマでしたが、ちょこちょこと反響をいただき大変嬉しく思っています。
ありがとうございます!!少しでも何かお役に立てていればうれしいです
今日はお客様が欲しいと思っていない、でも販売員から見るとお客様には必要だと思う商品をどうやって欲しくなっていただくかについて書きたいと思います。
女性のお化粧の傾向
突然ですが女性の皆さん
お化粧って何から始めましたか?
アイメイクだけから!色つきリップから!ファンデーションから!色々と始まりはありますよね
そこで女性のお化粧の傾向は大きく分けて2つに分かれます
あくまで私の見た傾向でしかないのですが
ファンデーション→環境に促されて化粧を始めた方 メイクを楽しめない方も多い 付けていればいいという付け方で綺麗かどうかが判断基準に後回し
ポイントメイク→環境に抗って化粧を始めた方 メイクが好き ファンデも綺麗につかないなら付けない方がマシだと思っている
という形です
社会人になると多くの場合女性は化粧がある意味義務という形になります。
学生の頃など化粧が義務でない期間にお化粧を楽しんだ方とそうでなかった方の違いは如実に出てきます。
後者の場合義務が先行してしまうと、
本来は「美しく見せたい→化粧」が
「化粧をしなければいけない→化粧」
になってしまっている。
ポイントメイクから少しずつメイクを楽しんできた女性はバランスやテクニックをお伝えすればみるみる綺麗になります。
お化粧は義務だという気持ちからメイクを始めた女性は「まずはメイクは美しく楽しく生きるためのひとつの手段」という認識をもっていただくところからスタートする必要があります。
どちらの心持ちでお化粧をされているのかは一目見ればおおよそ分かります。
ファンデーションは心の壁のようにビシッと塗っているのにその他のパーツはぼやけている印象の方が多いです。
私達美容部員の仕事はお客様の綺麗をお手伝いすることです。
ご自分から「メイクをして綺麗になるぞ!」という欲求が出ていないお客様からも、どうにかやる気を引き出して綺麗をもっと高みへ導く使命があると考えています。
今日はそんなお客様のお話です
「メイクは私には似合わない」と仰るお客様
お客様はファンデーションの詰め替えをお求めでご来店でした。
カルテを見るともうずっと何年もうちのブランドでファンデーションを買い続けて下さっているようです。
それにしてはお客様のメイクはあまり綺麗に仕上がっていません。
お肌が乾燥して乗らないのかファンデーションは肝心の頬に付いおらず小鼻のキワに溜まってしまっている。
ポイントメイクはしておらずチークも付いていない状態。
「普段アイメイクなどはあまりされませんか?」とお聞きしても「はい…どうせ似合わないので」とのこと、、、!
せっかく化粧品カウンターに何度も足をお運びいただいているのに、この状態でいつもお返してしまっていてはいけないと思いました。
是非ともスキンケアをし直してメイクをさせていただきたい…!
そうすればこちらのお客様は必ずもっと綺麗になる!と勝手にメラメラ
しかし過去になかったこと(スキンケアからつけ直してメイクもさせてくださいというご提案)を突然お誘いしてもびっくりさせてしまうことは目に見えています。
そこでハードルの低いところから少しずつ欲張っていく作戦にしました。
①まずは「ファンデーションのお色味を合わせさせてください」
とお顔に触れる許可をゲット
そしてケープ(メイクをする時は化粧品の粉などで洋服が汚れないよう肩に布をかけます)をかけながら、
②「今日は15分ほどお時間おありですか?」
(「せっかく」に繋げる)
「お時間あるようでしたら、せっかくですからスキンケアからさせてください!」
(当初の目的一つ達成)
「お肌もちもちになりましたね 触ってみてください」
(実感を促すことで楽しんでいただく)
③「元々キメの細かいお肌がさらにしっとりとしたのでファンデーションが綺麗につきますね!」
ここで鏡をチェック
(実感を促すことで楽しんでいただく2)
⑷「ファンデーションのお色味はこちらで良さそうですね?血色を足しておきますね」
ここでチークをプラス
「少しチークを入れるだけでお顔がパッと明るくなりますね!」
(メイクへの抵抗を軽減するため「目的」とその「効果」をひとつずつ確認していただく)
(あくまで断る権利はお客様に都度あることが大切なので必ず確認)
「お口元も合わせますね」
「目元に少しだけラメが見えるとかわいいのでお付けしても宜しいですか?」
(「効果」と「期待を上げるよう」にお伝えしてハードルは低くご提案する)
という形であれよあれよというままにお客様のお化粧直しは完了しました。
鏡には当初の目論見通り本当に素敵なお客様のお顔が…!
鏡をじっと覗き込んで「…私じゃないみたい」と綻んだお顔で言っていただけました
それこそメイクの醍醐味!!めちゃくちゃ嬉しかったです!
その日は「ファンデーションってこんなに綺麗に付くものなんですね」
とスキンケアと下地をご購入下さいました。
「メイクは恥ずかしさがあるので少し考えます」と仰っていましたが次にカルテを見ると1週間後には買いに来て下さっていました!
それからは少しずつメイクにも興味を持ってくださるようになり、新しいアイシャドウの紹介をしても乗り気で「メイクって楽しいですね」「発売日までワクワクしてます」とまで仰り予約していただけるようになりました。
綺麗になっていただくために販売しよう
①~④のように少しずつハードルを上げていく作戦の場合、売りが見えてしまっては一気にしらけます。
お客様が綺麗になっていくことを一緒に喜んでいるという姿勢を崩さないことが大切です。
これはいつも思うのですが、鏡を見てルンッと笑顔になった女性ってこちらもびっくりするほど美人なんですよね。
「ああ美しくない人なんていないなあ」と毎度私のほうが勉強になります。
やっぱり販売員として、綺麗にして差し上げたいという気持ちが何よりも大切だと思います。
売りたいが先行すると「何がこの人に売れるか」「何を今お望みか」ですが
綺麗になってほしいが先行すると「どうすればご自分の綺麗に気付いていただけるか」
言い方を悪くすると最初はその気じゃないのを乗せてでも「ご自身の綺麗の可能性に気付いてもらいたい」となります。
私は「どうせ私なんて」と言ってしまう女性をこの世から無くしたいです。
そのためにはまず私の前にお客様として関われた方には必ず自信を持ってほしいと思っています。
売るということはその先にあるものです。
勿論買って帰ってもらえないことにはご自宅での綺麗のサポートはできません。
いかに気持ちよく持って帰っていただけるか。
店頭での数字も店舗維持の為には大切ですが、数字はお客様のお役に立てた分だけ付いてくると信じてまずはお客様の満足を第一に接客していきたいですよね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
また次週は仕事をしていると必ず打ち当たる自分自身の課題との向き合い方、自分会議の活用法について書かせていただきます。
今週末も頑張りましょうー!