みなさまこんにちは。kaz(@kazusanvmd)です。
緊急事態宣言により首都圏と該当地域の館はほぼ休館している状態で何すれば良いのだろうか…。このままでは…と、悩まれている方も多いのでは無いでしょうか?
と、言う事で今回は前回のマテリアル石編に続き、DIYでも活躍する木材についての知識をお伝えします。我々VMDも自作してコストダウンしたりしてPOPUPや展示会などにも使用しているので役に立つと思います。
それでは、スタート!
木って何で読む?
おそらく皆さんは「キ」と読むのではないでしょうか?施工関係者やVMD、インテリア関係などでは「モク」と読みます。「木材」のモクですね。
どちらでも伝わるのは伝わるのですが「キ」だと植木ような樹木そのものを指す事が多いので「モク」と分けて使う事でより明確に伝わります。
木材の種類
ホームセンターなどでよく見かけるモノにベニヤ板、合板などがあると思います。
まずはその違いをご紹介。
集成材
小さく切り分けた木材を接着剤などで繋ぎ合わせたもの。安定した品質で木の雰囲気を演出できる。片面、もしくは両面にベニヤを貼ったもの。
芯の集成部分は品質などのバラツキがあっても問題なく、仕上がりのベニヤによって表面的には木そのものの風合いが出せる。一枚ものでは無い端材の集成などでコストは抑えられる。
無垢材
集成材とは逆で天然木そのままを乾燥して作ったもの。集成材とは違い、一本の木材から切り分けたそのままなのでひとつひとつがオリジナルで希少性がある。ただし、品質にバラツキがあるが天然の風合いと取り分に限度があるために割高。
大きく分けるとこんな感じ。
普段見かけるテーブルやシェルフなどは基本集成材でできており風合いとコストを両立させている。店舗で使われる分にはまちまちで本気の所は無垢材を使っているし、コストと安定性などを考えると集成材のが使い勝手は良かったりする。
ただ、素材にもよるけれども天然木の家具は数十年はもちろん数百年保つものも。製材から400年後が一番強度があるなんてものもあるので無垢材の家具は一生モノとして扱われ、現在も北欧ヴィンテージとして人気が高いモノも多い。
目って知ってる?
木材には杢目と言われる模様があり、切り方と言うか切る部分によって名称があり、普段何となく耳にした事があるのではないでしょうか?
ただ、僕もですが「どっちがどっち?」となりやすいので記載しておきますね。
板目
丸太の中心からズレて挽くと現れる、平行ではない山形や筍方の木目の事。普段よく見るこれぞ木目!と言う感じのやつ。
柾目
丸太の中心に向かって挽いた時に出る年輪が平行な木目の事。歩留まり(原料から期待される生産量に対して実際に得られた生産数)が悪くコストは高いが反りや収縮などの狂いが少ない。
そんな二つはこんな感じ。
見た目は木っぽくて板目の方が高級感ある感じがしますが実際は上記のように柾目の方が一本あたりからの取れる分量が少なく高くなります。
よく六本木の書店前で無垢材の一枚ものの販売会などで見かけると板目が多く、そちらの方が高いイメージですよね。
さて、そんな木目ですが時々丸い斑点のようなモノが混ざっているのを見かけませんか?
あれはややこしいですが杢(モク)といい色々とありますが総称を杢目(もくめ)と読みます。
装飾性が高く人気があります。
木に似せたモノ
石編でも書いていますが当然木材にも天然(無垢材では無く木を素材としているモノ)と人工があります。こちらも石同様にシートや経師などと、ある意味集成材も人工ですね。
経師は基本の素材が紙なのでそれよりもシートの方がよりリアルな木目を表現できています。大体の店舗の壁面などの大きな面積をモクで表現しているのはシートです。シートの場合は経年劣化による反りなども無く湿度や気温による伸縮の誤差も少ない為施工しやすいの
と安定した質とコストで賄えるのでほぼシートが使われます。
また、それ以外には化粧板もありこちらは木材を薄く裂いたモノを集成材などの加工したモノの上に貼り合わせたモノや、特殊加工化粧板として木目を印刷したモノなどがありますがどちらも経年劣化に弱く反りや、張り合わせた接着剤が剥がれてきたりするので安いけど…と、言った感じなので店頭では壁面よりもカウンターなどの什器に使われるのが多いですね。
余談ですが什器の中ではカウンターの制作費が一番高くつく事が多いです。大きさの割に手間がかかるのですね。
木材の良さ
昔から木材は人の暮らしと密接に関わっており、船や列車などの客室など高級な所にはほとんど木材が使われていました(チーク材が多く、クイーンエリザベス2号やオリエント急行の客室など)。
それらは人工物と大きく違う部分として経年で変化して、風合いとして良くなっていく部分だと思います。どうしても人工物は時間と共に劣化してしまいますから。
また、自然を感じる温かみや柔らかさから最近の多くは石や鉄などの硬質なモノと組み合わせる事でお互いの良さを引き立てるような内装が増えています。
自宅などでもそうだと思いますがやはり温かみのある方が安心感を感じて入りやすかったり滞在しやすくなるのでいつの時代も木が愛されているのだと思います。
さて、今回はこのあたりで。次回は細かな木の種類と特徴を書きたいと思います(誰得)。
それを読んでDIYに励むなり、creemaで購入する際の参考にしていただければ幸いです。
それではまた今度。
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