こんにちは、タニグチレイです。
先日VOGUEの記事に下記のものがありました。
内容はというと数年前から表明されているラグジュアリーブランドのレザーの使用について。
その中でも特にエキゾチックレザーや毛皮に触れています。
特別以前から新たに変わった内容や情報ではなさそうです。
簡単に結論や最良策が見つかる事柄ではないだけに当然とも言えますが。
このトプセラではエキゾチックレザーのことはまだ書いたことがないですが影響力のあるブランドの方針や表明はやはり注目されます。
お客様の中にも関心がある方はいらっしゃるので該当するブランドでお買い物をされる方だけが気にされているわけではありません。
何かしら革製品を扱っていれば会話の中で出てくることもありますので今回は少し掘り下げてみたいと思います。
革の使用に関心を持っている人はどれくらいいるのか?
結構前になりますが売り場の前を通られた女性客が、
「革以外でこういう(棚にあったバッグを指して)ものないかしらね?」
「だって、ほら最近は革はちょっと良くないムードじゃない?(←少し言葉は違ったかもしれませんがこういう内容)」
「知らない?」
口を挟む間も無くそこまで言い切ってこちらが、
「あ〜」
この時に色んなワードが頭の中に思い浮かんだため一瞬次の言葉まで間ができたあいだに言うだけ言って立ち止まらずそのままどちらかへ行かれました。
もし立ち止まられていたら「エシカル・ヴィーガンなんですか?」と続けていた気がします。
結局会話していないので何を思って革はあんまりと思われていたのかわかりません。
動物性素材は使用しないし動物性食品は摂取しないしそれを普及し飼育そのものから減らしたり無くしていくべきだと考えているのか?
培養レザーも含まれる細胞農業を是として従来の産業を改めていくべきだと考えているのか?
海外のブランドが革の取り扱いについて今後どうしていくのか表明しているからそれに共感して自身でもできることを始めていこうと考えているのか?
世の論調として革や毛皮を取り扱わないのが正しいことだと認識しているので革製品を持たない方がいいと考えているのか?
どれであってもその是非をここで求めたいのではなくお客様の中には何かしら考えや意志としてお持ちであるということ。
店頭に立っていると正直あまり多くはないように感じますがしかし実際におられることは今後のために意識しておいた方がいいのかなと思います。
冒頭のVOGUEの記事内では革やエキゾチックレザーを全て使用しない禁止するということが書かれていたのではありません。
マルベリーは(エキゾチックレザーは使用しない)コレクションに使用する皮革は食肉産業の生産過程で出る副産物に限る
ケリングは絶滅危惧種の動物について例え合法に取引されているものでも調達しない
LVMHはクロコダイル皮革の調達方法は独自の基準を定めた
一部の専門家はエキゾチックアニマルの合法的な取引はその地域の大きな収入源になり動物保護の取り組みが促されると主張
など、未来にむけてそれぞれであります。
例えばエキゾチックレザーの代表的なものといえばクロコダイルが思い浮かぶと思います。
ワニ肉は低脂肪、低カロリー、高タンパクと言われています。
食べたことはないのですがどうやらジューシーのようです。
オーストラリアはワニの養殖が盛んで国土の広さを活用した飼育環境が整っていると言われているので動物保護の観点からも十分なものであると想像できます。
ワシントン条約の基準に則ったものであれば施設も事前登録されたものでしょうし繁殖証明書とともに取引されているはずです。
もちろん合法であり追跡可能な透明性があると考えることができます。
もしもこれを先程の各企業の方針や意見に当てはめるとそれぞれ違います。
副産物であり合法でありその地域の収入源になるがもしかしたら独自の基準に当てはまるかどうはわからない。
種は変わるが年間限られた頭数しか認証されていない神戸牛の皮を製品化した神戸レザーというものがあります。
基準を満たした但馬牛であるわけなので飼育の環境も追跡できるし制限された量しか流通できない。
ブランド牛の副産物であり飼育から製造までの透明性があり食肉以外の価値も出てきます。
エキゾチックレザーなども明瞭な理由を持って使用するブランドや選択があってもそれが正しい方向に向かうのであればそれもひとつ良いと考えます。
皆さんはいかがですか?