こんにちは!3日のセールス、店舗マネジメント担当Kosuです!
さてさて、もう11月です。
年末商戦ですね。アパレルが最も売れる時期です。アウターなどの買い替え需要、ギフト需要、控える年始商戦。集客が一定数増えることが見込まれ忙しくなります。
そこに付け込んだかのように起こるのが、
万引き・盗難です。
アパレルだけに留まらず、小売りは常にこの問題を抱えています。
そして、万引きが顕著に発覚するのはこの秋冬です。
僕も何度も泣かされています。
お店でよく盗まれていたのはアクセサリーとアウターです。
アクセサリーは小さいので理解できると思います。
アウターは毎年高額アウターだけが消えます。
しかも、ハンガーごとね、、、返せコノヤロー!
よくコートやダウンアウターなど大きい物を盗もうと考えたなと意表を突かれます。
万引きが発覚した時のゾッとする感覚は慣れません。
今日はそんな万引きに関してのお話。
盗まれる商品の傾向を掴む
僕はセレクトショップ勤務なので万引きされる商品は大体わかっています。
高額商品
人気商品であるかは別として金額が高いというだけで狙われる。
小物(シルバーアクセサリーなど)
盗みやすく、店側が気づきにくい小さな物
バイイング商品(インポート、ドメスティック商品)
目的買いのように狙い撃ちされます。
こんなところです。
これらの商品は店頭編集の段階で店の奥やレジ付近に配置を決めます。
スタッフの目がちゃんと届くところにします。防犯を意識して編集というのはしたくないのですが、仕方ない。
また、日頃の業務では気づかない物は棚卸にて把握しておきましょう。
棚卸最中に万引きがあったことを知るというのも珍しくないはず。
防止策としてその商品がどこに配置されていたのかを知ることでお店の死角にも気づけます。
万引きされやすい場所は死角ではない
死角。
レジから視認しにくい、スタッフがあまり見ない場所。が万引きされやすいとされています。これも正しいです。
ですが、私の場合、最も万引きされる場所として挙げるのは、
お店の入口です。
平台、メインの陳列台などですね。
スタッフの巡回、配置もされているこの場所です。
堂々としたものです。(怒)
なぜか?
スタッフの接客が多いのでスタッフが接客で離れた隙に商品を持っていかれるというパターンが最も多い。
店内と違い声かけされず、すぐに外に逃げられるからだと思います。
試着室はどこも店の奥に配置されています。一旦接客に付けば、入口のスタッフ配置、注意がそれます。ここは本当に注意して欲しい。また、
複数犯であることも多い
数年前のSCのオープンラッシュ時を経験した時に、館からアナウンスが出ていたのは「集団での窃盗グループがいるから気を付けろ」というものだった。
それくらい、小売店は狙われていた時期があります。万引きは単独犯だけではありません。
万引き発生時で多いのが、
スタッフが全員接客中に商品が万引きされるというパターン。
スタッフが全員接客している時に万引きされるケースは本当に多い。
この状況を意図的に作り出すパターンもあるので注意して欲しい。二人組で一人がスタッフに意図的に話しかけ接客を長引かせる。その間に手薄になった店内で実行犯が万引きするというもの。これも正直珍しくない。
込み合った時こそ全体を見渡せる位置にスタッフを!
店長、フロア責任者はフリーのお客様に目を配る!
余談だが警察24時かよ!と思った出来事もある、
夫婦での来店。
奥様はレディースフロアで普通にショッピングを楽しんでいる中、旦那様がメンズフロアで未会計の商品をカバンに入れていたという場面がお店であった。奥様は何も知らないんだろうなと考えると闇が見えます。
万引きの下見 スマホ撮影
万引きされる予兆がある。というか、アパレル店の場合盗む商品は大体決まってくるので下見を万引き犯が行っている。
僕が体験したものだと、スマホで店内を堂々と撮影するというケースがあった。
もちろん、動画で、店内を端から撮影していく悪びれることなく堂々とスマホを掲げていた姿は普通に怖かった。
さすがに声をかけるが、無言の笑顔で返され無視。明らかに怪しい。
これは下見係で実行犯が別日に来る手筈です。すぐにスタッフに周知しましょう。
堂々と返品詐欺
万引きされた商品は、リサイクルショップ、フリマなどで現金に換えられるらしい。
しかし、中にはふてぶてしいケースもある。
万引きした商品を、購入した物と偽り返品、返金して現金を得る方法です。
定価1万円の商品を万引きし、返品してお店から1万円の現金を得る感じですね。
レシートなしで返品を迫るのが特徴です。
お店の商品でお店のタグもついているので信用してしまうケースがあるみたいです。
今の時代は販売データが残る仕組みのレジが増えたので販売実績のある商品かどうか調べてから対応しましょう。
また、身分証を控えるなどレシートなど履歴が確認できない場合の処置も考えておきましょう。
大手より中小規模のお店はこういったルールが整備されていないケースがあります。
これは実際の例です、僕のお店で販売実績のない商品がレシートなしで返品を要求された時は断りました。すると後日、別のお店で返品しようとしていたことがわかりました。
なぜ、わかったかというとグループ店舗で万引きの情報をしっかり共有しているからです。
社内の掲示板でもメールでもいいです、共有体制を作るのもちゃんと効果があります。
声掛け以外の万引き防止策
レジ袋有料化で「マイバッグ万引き」という言葉も出てきたくらいです。業界は違いますがスーパーではニュースの通り増加しているそうです。
不況の世の中、危機意識は高く持ったほうが良いかもしれません。
しかし、防犯の抑止として声掛けが有効ですが、
コロナの状況、声掛けを控えるお店が減っています。
そのため、1つの対策として、
アイコンタクト、軽い会釈を入店時に行うことをお勧めします。
ちゃんと来店されている、認識しているという合図をスタッフ側からサインを出しておくことは有効です。
また、【監視カメラ作動中】【防犯カメラあり】などのPOPも設置しておきましょう。
ブランドイメージ外観などもあるので、狙われやすい商品、コーナーに搾ってでも良いです。
そして、試着、
複数点持ち込みの際はこちらで畳み直して試着室でお渡しするというのもします。
自由に試着室を使ってもらっていいのだけど、大量に試着室に持ち込みカバンに詰めて持って帰られる。。。というのも珍しくないです。
何点の試着か数えておくだけでも、返却時で防げます。
万引きが発生したら店舗スタッフの責任なのか?
店舗スタッフならこの問題に悩んだことはあるのではないでしょうか。
僕も店頭にいて、目を離した隙に商品を万引きされたことがあります。その時店内を見ていたのは僕なので、僕が万引きの報告などを行うわけです。
すると、
僕の責任になるわけです。
上から怒られます。
???なんで???
理不尽!というのが、本音です。
悪いのは万引き犯であってスタッフではない。というのが大前提です。
店頭をちゃんと見ていないから悪いというのが前提ではありません。
盗まれようと思って店頭に立つスタッフはいません。
ここを詰めてくる店長やエリアマネージャーなどは、ぶつけようのない怒りをスタッフにぶつけているだけにすぎません。やめてあげてください。
会社やお店にとって万引きは死活問題です。むきになって怒りたくなる気持ちもわかります。ですが、一時の感情でスタッフとの関係を壊さないようにしてください。
誰よりも苦しい思いをしているのは、その当事者、スタッフです。
その経験から反省も努力もするでしょう。
僕が万引きされた時は、
「どうやって上司に報告しよう、怖い、、、」
「責任とって自腹切らされるんかな、、、」
という不安で吐きそうになるくらい豆腐メンタルでした。
そこに追い打ちかけたら、スタッフは辞めます。
スタッフとの関係性も一気に壊れます。
僕は辞めたくなりました。
あと、あんまり詰めすぎると店舗は万引きを隠します。
棚卸時まで商品が消えていることを隠す。納品時のミスではないか?など問題点がズレていきます。
マネジメントする側なら起こった事に対してではなく、これからどう防犯していくのか一緒に考えてあげてください。突き放すのは楽です。責任押し付けとけばいいですから。
でも導線、商品配置、スタッフ配置、アプローチ、改善できるところはあるはずです。
一緒に考えて、
凹んでいる当事者を早く立ち直らせて店頭に立たせるのがマネジメントの仕事です。