今日は「糸」の番手を解説します。
織物でも編み物でも生地を構成するのは「糸」です。
太い糸で作られた生地は厚くなりますし、細い糸で作られた生地は薄くなります。
糸の太さを表す単位があります。
糸にはポリエステルやナイロン、アクリルなどの合成繊維と、綿・麻・ウールなどの天然繊維があります。
綿・麻・ウールの糸の太さを表す単位として「番手」があります。
例えば1990円(税込み)の定価が1393円(税込み)に値下がりした太番手ボーダー柄Tシャツという商品があります。
この「太番手」というのは何かというと、生地を編んでいる糸が太いということなのです。
糸の太さを表す番手は数字を付けます。
1番手とか80番手とか100番手とか。
数字の小さいほど糸は太くなり、数字が大きいほど糸は細くなります。
ですから1番手が最も太く、100番手になるとかなり細い糸だということになります。
また、読み方にも特徴があります。
1番手は普通に「いちばん」と読みますが、10番手になると「いちまる」と読みます。20番手は「にーまる」、30番手は「さんまる」・・・・以下同様という感じです。
また、紡績された糸だけの場合を単糸(たんし)といいますが、単子同士を撚り合わせた糸を「双糸(そうし)」と呼びます。ドレスシャツなどでよく用いられる「80番手双糸使い」とか「100番手双糸使い」というのは、80番手の糸を2本撚り合わせていますよということです。
80番手の糸を2本撚り合わせていますので、太さは倍になります。40番手単糸と同じ太さになります。100番手双糸も同じで、50番手単糸と同じ太さになります。
読み方は「はちまるそう(80番手双糸)」「はちまるたん(80番手単糸)」となります。
あまり見かけませんが、3本を撚り合わせた糸を「三子糸(みこいと)」と呼びます。
さて、今日の本題はこれからです。綿・麻・ウールはそれぞれ糸の太さの単位として「番手」を使います。数字が小さいほど太く、大きいほど細くなるのは同じです。
1番手は綿でも麻でもウールでも最も太いのは変わりませんし、100番手がかなり細いのも変わりません。
しかし、綿と麻とウールでは同じ1番手でも太さがそれぞれ違うのです。
それぞれ番手の太さが違い、厳密には綿番手、麻番手、毛番手という分け方になります。
そしてその太さの計算式があります。
ちょっとややこしいですよ。原則的に綿糸よりも麻糸、ウールの方が太いのです。
綿番手×1・693365 =毛番手
綿番手×2・80001 =麻番手
となります。
ですから、綿の20番手は33・9毛番手になりますし、56・1麻番手になります。
今はウェブ上に番手換算表が公開されていますから、興味のある人は自分でもググってみてください。
ちょっとややこしい話でしたが、これを知っておくと、生地のことが理解しやすくなるのではないでしょうか。
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