こんにちは!水曜日セールス、店舗マネジメント担当Kosuです!
つい先日、他ブランドの方がお店に来られ他店売りを取りに来られました。聞かれたのは、
「昨日の売上と客数と前年比を教えてほしい」とのこと、ちなみに平日の数値でした。
もちろん教えましたが、一体その情報からなにを見出すのか、、、
そのブランドの方はレディースオンリーのショップ、私のお店はメンズ、レディースなどの複合ショップです。
レディースの数値は聞かれなかったので謎は深まるばかりでした。
というわけで、
本日は競合調査をテーマにしようと思いついたわけです。
他店売り、コペティター調査などブランドによって使う言葉は違えど、ライバル店の動向はチェックしてますよね?主に、週、月の売上と前年比を本部へ報告することが多いのではないでしょうか?
ただの数値報告だけではせっかくリアル店舗に見に行けるのにもったいないですよ!
そしていきなり根本なのですが、
競合調査の目的はその情報から自分のお店、ブランドの売上を上げることですよね。
あたりまえですが、それできてますか?
昔から私は競合店にヒアリングしに行くことが多かったです。私のブランドはセレクトショップでは後発なので他大手セレクトと比べると売り上げが常に下になるからです。
悔しいんですよね、自分の努力より勝っているお店があることが。
そのためどうやったら、ライバルに勝てるのか?その情報を集めようとしていました。
商品力、打ち出し、接客が違うのか?いろいろ考えてきました。
競合調査に必要な基本的な数値と数値以外の項目についてまとめましたので、これからの店舗戦略にご活用ください。
現状把握に必要な項目
競合の売上、客数、売上点数、客単価、前年比の分析は基本、
そして、
現状把握と自店比較で意味を持つ。
売上(現在地把握)
他店売りなどで数値を集める際に数ブランドピックしていますよね。ピックブランドは同客層や同価格帯が多いでしょう。比較しやすいので。
例えば週間売上で
自店200万
A300万
B100万
の売上となっていれば、この界隈では2番目のお店です。
1番店のブランドAが一番売れています。一番売れる理由は知りたいですよね。では、一番売上の低いブランドBは無視しよう!となってはいけません!
売れている店舗に共通するのですが、ブランド力、立地に支えられている部分もあり、
売れている=参考になるわけではありません。
ですが、売れていないブランドというと大変失礼なのですが、
売れる理由以上に売れない理由は現場に行けばスグにわかります!
活気、VMD、接客力など悪い部分は目立つからです。それをお店ではしないようにしましょう。
客数
販売客数が多いに越したことはないのですが、現在のアパレルは値引き合戦というほどセールしていますので客数が多い=売上が高いわけではないです。販売点数、単価と合わせてみる項目ですね。
販売点数
販売点数の基準は自店にしておくとわかりやすくなります。
販売点数が多い理由はなにか?安価な商品ラインナップなのか?接客施策が施されているのか?2点10%OFFなど販促効果とかありますよね。単価と合わせてみたい項目。
販売単価
単価が高いお店はブランド力、商品力、接客力のいずれかもしくは複数良い部分があります。商品力は大切ですが、売る接客力もないと単価は上がらない項目です。
前年比
前年に比べて良いのか悪いのか?アパレル不況といわれますが、伸びているブランドもあります。また、メンズだけ伸びてレディースは下がったとか、そのブランド特有の事情があるので直接聞いたり、普段見ないブランドまで調査対象を広げたりするとヒントがありますよ。今はアパレル企業だけがライバルではない時代です。
ここまでが、準備というか前置き、
これらのデータは店舗マネジメントの基本みたいなところで、数値だけ見て判断できる部分です。これらを掛け合わせて、
売上=販売単価×客数 みたいな式を見たことがあるかと思います。これの応用みたいな感じで実際に競合店を調査する際は、単価を上げているお店なのか?客数を取るお店なのか?とあたりを付けられます。
実際に競合店を見に行く際には、
知りたい目的や自店の課題を解決できるか?と答えを探しに行ってください。
あくまで調査の目的は自店の売上を上げるために必要な情報を手に入れに行くのです。
リアル店舗での調査項目
競合店を見る上で分析しやすく自店反映がしやすい項目は以下のものです。
VMD、打ち出しが売れ筋とリンクしているか?
商品把握
フロア構成と商品構成
リアル店舗ならではの調査は実際に、そのお店に行くことができてスタッフに詳細まで聞けますのでしっかりリサーチしてみましょう!
それぞれ見ていきましょう。
VMD、打ち出し
そのブランドが売っていきたいアイテムですよね、今なら軽アウターでしょう。
売れ筋とリンクしているのか確認してみてください。
本部指示VMDで組まれている場合客層とズレていて売れていないことも往々にしてあり、真似すれば売れると安直にならないはず。
VMDや打ち出しを真似て被せるのも手です、しかし、弱者側でそれが通用するのはその商品を比較して接客か商品力で競り勝てるかがポイントです。
価格訴求か接客強化の判断を。
商品把握
オーバーストアといわれるほどたくさんのお店があり、商品の差別化も難しい部分があります。
競合の売れ筋は生地感、デザイン、シルエット、価格、勝てる部分、お客様に伝えられる部分はそれでもあるはずです。
ゆわゆる買い回り対策としてスタッフに落とし込む部分です。
フロア構成と商品構成
ブランドによって得手不得手は存在します。
店舗の什器の作りによっても同じブランドでも差がでます。
アパレルはトップス、アウターが花形商品になりやすく、売り場もそのように構成されることがほとんどです。
自店がボトムスで勝負できそうならスキをついてボトムスのフロア面積を広げて違うニーズの客層を狙って単価を上げるというのは私が良くやる手です。
競合とズレたところで戦うのは差別化を図る意味でもかなり有効です。
ここまで来ると大体お分かりでしょうが、
競合調査での売上施策は商品か人の施策の2つしかありません。
商品なら同じ商品群で被せていくのか、違う商品で差別化したところで売り抜けるか?
人なら買い回りを前提とした他社との違いがわかる接客、接客で自店を選んでもらえるロジック接客を落とし込む必要になってきます。
そして見落としてしまう本当の競合
私はセレクト界隈で販売をしているので、競合セレクトショップの調査を行いますが忘れてはならないのがファストファッションブランドの存在です。
一般のお客様が頻繁に行くアパレルショップは誰が何と言おうとファストファッションです。
お客様の服選びの基準はファストファッションになっています。
そこで、満たされないものがあるからこそ、価格帯の異なるセレクトショップへ足を運んでもらえます。
これは、一例ですが別の領域で働かれている方も例外ではありません。意外なところが競合しているかもしれませんよ。
満たせるような商品や接客ができる物やスタッフが揃っていますか?
悩んだらすぐ現場へ行ってみましょう。ヒントはいくつでも転がってますよ!
それでは、また来週!