お客様にとって必要なのは商品ですか?情報ですか?

こんにちは、水曜日のタニグチレイです。

ブランドやショップによりますがここ数年シーズン中に何かしらセールが開催されていることは当たり前になりました。
その一方で今までのようにシーズン中は一切セールは無く秋冬シーズンであれば年明けに開催されるところもあります。
その年の在庫状況や消化状況によって臨機応変に変化させているところもあるでしょう。

店頭で販売していると会社からの情報の時期や随時変更されていくことでお客様への対応に困ることはないですか?
特にいつも来てくださる顧客様とは継続的な関係が続いています。
顧客様限定セールの開催や年明けのセール対象品のアナウンスがあった後での来店ではどういう対応をしたらいいでしょうか?

目の前のお客様にとって必要なのは商品でしょうか?情報でしょうか?

お客様が判断する上でその後に「言っていたことと違う」と思われることがないような伝え方を心がける

会社での決定事項が全店舗に通達されるまでにはタイムラグがあることは多いです。
そして日々変化していく状況により決定事項も少々変わったり追加されていくこともあります。

これは売り上げによって変わることがあると理解できます。

ただ店頭でのお客様の対応は販売員がするわけですから何を伝えるか判断しなければいけません。

例えば、セールは年明けからで年内には事前に開催しないとします。
この場合年内のいつまでプロパーで販売するかおそらく会社からの指示があるか店舗で決めることになると思います。
ですからプロパーで展開している間はそのまま買ってもらって問題はない。

そのプロパー展開中にもしも一見様から「この商品はセールになりますか?」と聞かれたらどう対応しますか?

こちらとしてはすでに情報があるので「なりません」と答えてはウソになりますね。
まだ在庫があるなら「年始からのセール対象品です」と答えたら事実その予定です。
自店も他店も在庫が少ないなら「セールになります」とだけ答えてもしもサイズが完売することがあればウソではないですが伝え方が足りないようにも思えます。
在庫が少ないなら「セール対象ですがサイズや色によっては残り少なくなっています」と答えたらお客様に判断を任せて少ないという具体的な数量が曖昧であるようにも感じる。
サイズや目的の色を事前に聞き出して「セール対象ですが在庫が少なくなっていてこの色のこのサイズはあと◯点です」と答えたらお客様自身待つかどうか検討しやすいかもしれない。

お客様ひとりひとり伝え方の正解が違うのでそれまでの会話の流れやどう買っていただくのがお客様にとって良いのか聞き出しながら伝えるのが良いでしょう。

この時に気をつけて欲しいのは「言っていたことと違う」とお客様に思われるような伝え方はしないこと。
この点は注意してくださいね。

直接伝えることができる情報だからこそお客様に合わせた対応ができ特別になる

いつも来てくださる顧客様であれば「セール予定なので取り置きしておきますよ」「ただ◯日までには必ず来てくださいね」と特別に承るのもいいでしょう。
または聞かれなくても「急ぎのものでなければ年始からのセール対象予定なので取り置きしておきましょうか?」とこちらから顧客様には特別に提案するのもいいでしょう。

顧客様であればお互いわかっていることも多いのでこういうやりとりもできます。

利益的なことを考えればプロパーで販売できるのが望ましいのはわかっています。
しかし特に顧客様であった場合は継続的な関係性は信頼の積み重ねで出来上がっていきます。

何が大事かによって対応方法を選べるといいでしょう。

今回は「セール」というお客様にとってこの時期思い浮かべやすい例えを上げましたがプロパーで買ってもらうよりセールを勧めましょうと言いたいわけではありません。

お客様によっては今必要でセールになってもならなくても関係ないという方だっていらっしゃいます。
その方からすれば「セール対象」という情報にあまり価値はありません。

むしろその場で満足して買ってもらうために伝える内容や接し方の方が大切になります。

大切なことはわかっている情報をどのように伝えるのがお客様にとって特別になり得るのか。

常に店頭でお客様と接するだけに求めていることが何かを意識してみてくださいね。

興味を持たれた方はぜひこのTopseller.styleでお付き合いください。
では、また来週。

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谷口玲
About 谷口玲 221 Articles
1976年3月生まれ。 販売員歴18年。 メンズはヨーロッパ系デザイナーズセレクトショップと英国デザイナーズブランド、レザーグッズブランドで販売。 レディースはミセスセレクトショップとドメスティックデザイナーズブランドで販売。 今まで大阪、神戸、京都、広島、札幌、東京、横浜などの百貨店を中心に店頭に立ち現在はフリーランスの販売員。