3つの視点から見るブランド分析②-9(STP分析-ターゲティング)

こんにちは!隔週木曜MD&営業担当のNaruです!

緊急事態宣言が終わり、商業施設が続々と開店している頃ですね。
販売員さんにとってはやっと働けるというポジティブな気持ちと感染リスクが上がるネガティブな気持ちがありますよね。

自店が再開することは揺るぎない事実なのであれば、このステイホーム期間に蓄えたこと、考えたことを実際にぶつけてみましょ!

というわけで今週はMDのことを!
前回からの続きで、己を知るにはまずは「競合他社を知ること!」というわけで競合他社の分析方法としてSTPという

①セグメンテーション
②ターゲティング
③ポジショニング

という3つに分けていきましょうね!
というお話でやっと前回①のセグメンテーションが大方終わりました!
おさらいされる方はこちらから。

消費者セグメンテーション

3つの視点から見るブランド分析②-4

市場セグメンテーション

3つの視点から見るブランド分析②-5

3つの視点から見るブランド分析②-6

3つの視点から見るブランド分析②-7

3つの視点から見るブランド分析②-8

はい、というわけで、消費者や市場をセグメントできたら次はターゲティングをやっていきます!

今回はターゲティングをする意味について。

なぜターゲティングするのか?

そもそも“ターゲティング”ってなに?ってお話からですね。

ターゲティングはターゲット、つまり自分たちの商品を買っていただくお客様です。
もっと言えばこれからお客様になっていただく方も含みます。

じゃあなぜターゲティングしてお客様やアプローチしていく人を狭めるのか?

では、そもそもみなさんがブランドやショップを運営する目的ってなんですか?

可愛い、カッコいい、便利、その他さまざまなブランドの価値を知ってもらい、感情を揺さぶった対価としてお金をいただきますよね。
さらに言えばそれを持続させるために、もっともっと広めるために「利益」というものを出すのが目的と言えます。

じゃあその「利益」を出そうとした時に、ターゲティングがうまくいってないとこんなことで苦労します。

①リソース面

リソースとは資源、資産のこと。
これには限りがあるのでもし広告を打つってなった場合はローコストでハイリターンを求めますよね。

手元に自分たちのブランドを知ってもらうための資産が100万円分あったとして、「自分たちのブランドのファンになってくれそうな人たち」だけに100万円分の広告を打つのと、「自分たちのブランドのファンになってくれるかもしれないしそうじゃないかもしれない人たち」に100万円分の広告を打つのでは効果が大きく違ってきそうなことは予想できますよね?

これは競合他社と見比べるともっと分かりやすいです。

たとえば、自分たちが20代女性を対象とした売上規模1億円のアクセサリーブランドAを運営していたとします。
同じようなお客様を対象にしている競合の売上規模が5億円のアクセサリーブランドBがあったとします。

それぞれ広告宣伝に使える費用はAが1000万円、Bが5000万円とすると、AがBと同じようなリソースの突っ込み方をしても売上規模はずっと差が開いたままです。困った。

そこで、ターゲティングの出番です!
20代女性という市場をライフスタイルという点でもっと細かく見ていきましょう。

①学生
②既婚会社員
③未婚会社員
④フリーター
⑤子供のいる専業主婦
⑥子供のいない専業主婦
⑦子供のいる夫婦共働き
⑧子供のいない夫婦共働き

ざっとこんな感じでしょうか。

では、Aが⑤に集中して1000万円のリソース全てを投資した場合と、Bが8つのセグメントに分散して投資をした場合、もしくは自分たちのターゲティングしたセグメント以外の部分に投資をした場合。

本来かけられるお金では負けていて、真正面から考えたら勝ち目のない売上を逆転することもできるんではないでしょうか?

さらに言えば、ここでターゲティングをして販促を組むことは、受け取った人たちがブランドの価値をより自分ごとに感じてもらえるようになっている状況です。

つまり、広く浅くではなく、狭く深くアプローチをすることで、投資した資源に対してトライアル購入の割合は高くなります!

②ブランド

さっきアクセサリーブランドを例に出したのでそのままアクセサリー業界のお話でいきます!

アクセサリーのニーズとして大きく2つに分けてみます。
a.華奢なアクセサリー
b.ゴツめのアクセサリー(語彙力w)

それぞれ欲しいお客様は別タイプです。

ここでついついやってしまうタブーは、上記のテイストの中間の商品を展開したり、どちらも展開したりするブランドです。

なぜこんなことが起きるかというと、販売機会ロスへの恐怖から来るものです。

「より多くのお客様を確保したい!」という思いが強くなればなるほど、どんどん自分たちのブランドを歪曲させてブラしてしまうんです。

二兎追うものは一兎も得ず、舌切り雀からの教訓ですね。
欲張ったらいけません。

だからこそターゲティングをして自分たちがやらないことを決めていきましょう

はい、というわけでターゲティングすることの重要性はわかってもらえたでしょうか!?
これを理解しておかないと何のためにやってるのかが分からなくなったり、迷った時に立ち返って考えることができなくなります。

お疲れ様でした!

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Naru
About Naru 46 Articles
1993年生まれ。三代東京生まれ東京育ちの江戸っ子。都内某レザーグッズメーカーにて販売、営業を経て現在3つのブランドのMDを担当。販売員時代では入社3ヶ月で某都内百貨店自社ブランド売上の過去最高売上を記録。 販売員目線とクリエイター目線で商品面・売場面においてバランスの良いMDを構築。仕事において大切にしていることは、関わる人に気持ちよく仕事をしてもらうこと。これを基に転がされるように見せながら最終的に自分のやりたいことを遂行し転がしていく。